フロムソフトウェアが開発したPC・家庭用ゲームソフト「エルデンリング」が2022年2月25日にリリースされました。
本作は発売から一か月で、全世界1300万本を超える記録的な売上を達成しています。
数百万本売れるタイトルは珍しくないですが、1000万本を達成できるのは稀です。
最近では、ファイナルファンタジー15が発売から5年半で1000万本を達成しましたが、それと比較しても、この記録がいかにすごいかが分かると思います。
PC版プラットフォームsteamの同時接続数では、日本のゲームとしては歴代1位の95万人を記録しました。
エルデンリングとはどんなゲームなのでしょうか?この記事では、ゲームのあらすじや内容を紹介すると共に、ここまでヒットした要因は何だったのかを探っていきます。
「エルデンリング」とは?
エルデンリングはフロムソフトウェアの看板タイトル、ダークソウルシリーズの最新作です。
ストーリーを大まかに説明すると、狭間の地に誘いこまれた褪せ人(あせびと)が、各地に点在する祝福の導きによりエルデンリングを目指す、といったものになります。
ゲーム内用語だらけで何を言っているか分からないと思いますが、実は作中でも明確な説明はありません。
NPCとの会話や、アイテムのフレーバーテキストなどから、プレイヤー自身が世界観や物語を考察する作りとなっています。
本作はアクションRPGというジャンルに属し、いわゆる死にゲーと呼ばれる難易度の高いゲーム性が特徴です。
発売当初、序盤のボス「忌み鬼マルギット」を倒せないプレイヤーが続出し、SNSを中心に話題になりました。
筆者は昔からダークソウルシリーズをプレイしている古参ですが、このボスには相当苦労した記憶があります。
また、終盤の隠しエリアのボス「ミケラの刃、マレニア」は作中最強との呼び声が高く、多くのプレイヤーの心をへし折ってきました。
(流石に強すぎたということで、バージョンを重ねるごとに難易度修正がなされたようです)
ここまで説明したように、エルデンリングはストーリーが分かりづらく、プレイヤースキルが求められる高難易度ゲームとなっています。
何故このような万人受けしないゲームが、記録的大ヒットとなったのでしょうか?その理由を挙げていきます。
なぜエルデンリングは大ヒットしたのか?
・一つ目に挙げられるのが、エルデンリングは純粋に完成度が高く、ゲームとして面白いということです。
本作ではシリーズ初のオープンワールドが採用されました。
プレイヤーは広大な世界を自由に探索でき、プレイの度に新しい発見をすることができます。
一方、アクション面は、前身のダークソウル3を継承した重厚かつ硬派な操作感が、見事に再現されています。
難易度については、難しいことは確かですが、理不尽な要素は少なく、プレイを重ねてプレイヤースキルを磨くことで、誰もがクリアできるように作られています。
・2つ目に挙げられるのが、マーケティングの成功です。
売上に関しては、国内100万本、海外1200万本と、海外での売上が圧倒的に多いです。
もともと海外で人気のシリーズでしたが、海外販売を担当したバンダイナムコゲームスのマーケティング力が大きく影響しているのは間違いないでしょう。
独自の海外ネットワークを駆使したプロモーションが十分に機能した結果なのではないでしょうか。
一方で、SNSやライブ配信といった、ユーザーによる宣伝効果も大いに影響していると思われます。
高難易度の本作ですが、それ故に、ボスを倒すまでの過程や、撃破した喜びはSNSでシェアされやすく、結果として多くの人の目に触れることになりました。
ライブ配信サイトtwitchでも、エルデンリングは人気の配信タイトルとなっています。
フォロワー何十万人というストリーマーが、ボスに苦戦する姿を見て購入を決めた人もいるかと思います。
このように、販売側とユーザー側、双方のプロモーションが記録的売上に寄与したのではないでしょうか。