今回はなぜゲームは長時間プレイできるのかについて説明します。
いつまでもゲームをプレイし続ける子供たちを見て、その集中力を少しでも勉強に向けられたらなと思う方は多いのではないでしょうか。
勉強とゲームの違いは何なのか?なぜゲームは集中して続けることができるのか?そんな疑問を解決するため、両者の違いを交えながら説明していきます。
結論から述べると、ゲームを長時間プレイできる理由は、ゲームはプレイヤーを飽きさせないように作られているからです。
ゲーム制作会社はゲームソフトを売るのが仕事です。売り上げを伸ばすため、様々な工夫をしています。
プレイヤーを飽きさせないためには何が必要なのか?飽きさせないために必要な要素を3つ挙げて説明していきます。
1つ目に必要な要素は目的がはっきりしているということです
目的がはっきりしているというのは、終わり(ゴール)がはっきりしているとも言えます。
RPGを例に考えてみましょう。RPGにはボスがいます。プレイヤーはボスを倒すという目的のため、冒険を進めます。ボスを倒せばRPGはクリアとなります。
ときには行き先が分からなくなり、投げ出してしまうこともあるでしょうが、基本的にボスまでの道のりは、ゲーム制作会社によって考えられています。
目的を明確にして、次に何をすべきか示すことで、プレイヤーが途中で飽きてしまうことを防いでいます。
一方で、街作りなどのシミュレーションゲームは明確な目的がなく終わりもありません。チュートリアル以降、自分で考えながらトライ&エラーで進めていく必要があります。
自分の中で目的やゴールを決めプレイできる人はどっぷり嵌ることができるジャンルですが、そうでない人にとっては退屈なゲームになってしまうでしょう。
ところで、勉強の目的とはなんでしょうか。子供に勉強の目的を聞かれたとき、将来役に立つからというのが一般的な答えではないでしょうか。
大人になると、この言葉の意味がよくわかりますよね。私も学生の頃にもっと勉強しておけば良かったと感じることが多いです。
しかし、勉強が何の役に立っているかを具体的に言語化するのはなかなか難しいです。
子供からしてみたら、曖昧な答えに聞こえてしまうと思います。目的が遠い未来の曖昧なことなので、子供が勉強の重要性を理解するのは難しいのだと思います。
2つ目に必要な要素は、プレイヤーが成長を感じられるということです
ゲームの世界であれ、自身の成長を感じられるのは気持ちがよく、嬉しい体験です。
再度RPGの例を出しますが、プレイヤーがレベル上げをすれば、ゲーム内のキャラクターの能力が上昇します。すると、強い敵を倒せるようになり、新しいエリアに行けるようになります。
プレイすればするだけ、成長を感じられるように作られています。プレイヤーはゲーム内で小さな成功体験を積み重ねることができるのです。
FPSや格ゲーのような競技性の高いゲームはどうでしょう。
e-sportsでも採用されるこれらのジャンルは、sportsと名のつく通り、いい成績を残すためには練習が必要です。
はじめのうちはボコボコにされるでしょうが、時間をかけて練習を積み重ねるうちに、段々と勝てるようになります。
勝利が数値として記録されるので、プレイヤーは自身の成長を実感できます。
積み重ねが重要だというのは勉強にも当てはまるでしょう。自身の成長が実感できるような環境を用意できれば、勉強にも集中して取り組めるのではないでしょうか。
3つ目の要素はビジュアルです
グラフィックボード(3D映像を描写するユニット)は年々進化しており、それに追随してPS5などのコンシューマ機が発売されてきました。
映像のきれいさは没入感を生みます。より現実に近づいた映像で描写される様々な世界やストーリーは、プレイヤーを魅了してゲーム画面から離れるのを難しくするでしょう。
ビジュアルの派手さという点では、勉強はゲームに比べ圧倒的に不利です。
ところで、没入感の高いゲームを終えたとき、どっと疲れを感じた経験がある人もいるのではないでしょうか。
きれいな映像は情報量が多く、集中しているといつの間にか疲労が溜まってしまいます。
そのように考えると、もし、現実と見分けがつかないくらいまでゲーム画面が進化すれば、素晴らしい没入感を得られる反面、プレイ時間は短くなるのかもしれません。
まとめ
ここでは飽きさせないために必要な3つの要素を紹介しました。
ゲームが長時間できる理由は、これらが複合的に作用してプレイヤーを魅了しているからではないでしょうか。